リコリス・リコイルと言えば彼岸花がモチーフになっているというのは視聴していたみなさんがご存知のことと思いますが、今回はこの彼岸花について掘り下げてみようと思います。
リコリス・リコイルほどあからさまに彼岸花モチーフでなくとも、アニメ中に使われることの多い画面映えするお花でもありますよね
派手な見た目なのにどこか不気味さもあるお花で、お彼岸の頃に咲くこともあり、何故かダークなイメージが強いですがみなさんの印象はどうでしょうか?
リコリス・リコイルのタイトルの意味のおさらい、現在のリコリスになるまで
リコリスは「彼岸花」の学名にあたります。
このリコリスとはアニメ内で治安部隊として暗躍する、殺人を許可された少女たちの総称と思いますが、この元になった部隊が「彼岸花」と名乗っていたそうです。
元は明治政府樹立以前に組織された治安維持組織「八咫烏」傘下のひとつである「彼岸花」(ヒガンバナ)という名前の静寂主義を標榜していた女系暗殺部隊で、その学名により現在の「リコリス」に改名したとされる。徽章にはヒガンバナが図案化されている。なお「八咫烏」傘下の組織は他に、力終主義である男系暗殺部隊「君影草」(スズラン)および消耗主義である影武者部隊「花葵」(タチアオイ)が存在していた。
(wikipediaより)
また、「リコイル」には「反動」「跳ね返り」という意味があり、銃を撃った時に銃鉄が跳ね返る様子を「リコイル」と言うらしく、まさにリコリスリコイルのストーリーをそのまま表現したようなタイトルになっています。
リコリスリコイル、リコリス「彼岸花」の花言葉や毒性、名前の由来
彼岸花の花言葉は「悲しい思い出」「想うはあなたひとり」「情熱」「独立」「再会」「また会う日を楽しみに」「あきらめ」などがあげられます。
花言葉が強くストーリーに影響しているというよりはこの花のイメージの方が先行しているように思いますが、特にお彼岸の時に咲くお花でお墓の近くに咲くイメージが強いため、「死」や「別れ」を連想する方の方が多いのではないでしょうか。
「リコリス」という組織が殺人を許可されているということ、その背景と共に「死といつも隣合わせ」でもある彼女たちの凛とした、しかし切ない、孤児として、兵器として育った彼女たちが彼岸花の姿そのもののように見えてきます。
そもそも何故「死」のイメージが強いのか、というともちろんお彼岸の時期に咲くから、というのもありますが、お墓の近くによく咲いているのを見かけるのもその一因なのかなと思います。
更に何故お墓の近くに咲くのか?という疑問を掘り下げると、この彼岸花には毒性があるため、害獣などからお墓に埋められた遺体を守るために植えられたのが最初のようです。
ちなみに彼岸花の毒は球根に含まれており、害獣以外にも人体にもかなり強い毒の影響を及ぼすため、見つけても不用意に触らないようにしましょう。
「死」のイメージが強い彼岸花ですが、お墓を守る意味もあるとのことで、日本を陰から守り、治安を維持しているリコリスのイメージそのものだなと思いました。
また、この花の寿命は短く、9月ごろに咲き始め、1週間も経てば枯れていってしまいます。
ネタばれになるので多くは書きませんが、彼岸花の寿命が短いこともストーリーに関係しているのかなと、どこまでも設定が秀逸すぎてやっぱりリコリスリコイルすごい!(早く続編をアニメで見たい!(笑))
「彼岸花」には他にも別名で曼珠沙華(まんじゅしゃげ、かんじゅしゃか)、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、天蓋花(てんがいばな)、狐花(きつねばな)、雷花(かみなりばな)、火事花(かじばな)、灯籠花(とうろうばな)、狐の松明(きつねのたいまつ)、龍爪花(りゅうそうか)、葉見ず花見ず(はみずはなみず)、蛇花(へびのはな)、剃刀花(かみそりばな)など多くの名前をつけられていることから、不気味な印象はありつつも日本人に愛されてきたのが分かります。
「葉見ず花見ず」などは、葉よりも先に花が咲くことからついた名前のようで、日本人の花の名前の付け方って色んな視点から付けられていて面白いですよね。
他に特に一般的に知られている名前では曼珠沙華が有名ではないでしょうか。
サンスクリット語で「赤い花」を表す言葉が「曼珠沙華」の語源といわれていて、仏教の経典『法華経』を釈迦が説いたものをお祝いして天から降ってきた花の1つとされ、「天上の花」「天に咲く花」という意味も持ち、お祝いごとの前兆という意味もあります。
ここでめでたい語源が急に出てきて混乱しそうですが、死や別れがあってその後の世界の美しさと対比してより彼岸花の神秘的な部分が表現されているように思います。
リコリスリコイルでも「死」というのはストーリー全体を通して意味を持ちますが、「死」があるからこそ「今を生きる」「生」の喜びや幸せを対象的に描いていますよね。
物事の陰陽を丁寧に表現しているストーリー、それがリコリスリコイルのように私は感じます^^
まとめ
彼岸花は大好きな花の一つなので今回調べられてとても嬉しかったのですが、まさかこんなにもリコリスリコイルを連想させるイメージや名前の奥深さがあるなんて思いませんでした。
アニメの設定は後付けのものもきっとあるでしょうけど、それでも見る私たちをワクワクさせてくれてもっと深く知りたい考察したいと思わせてくれるものはエンタメとして最高に面白いですよね!!
リコリスリコイルのアニメ続編も期待しつつお彼岸の時には彼岸花とこの作品に思いを寄せつつ楽しみに待ちたいと思います^^
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